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大腸ポリープの検査では何をする?検査の頻度は?

2024年10月21日


大腸ポリープは、大腸の内側にできる小さな隆起物で、痛みなどの症状がありません。ただし、がんになる可能性があるものと、そうでないものがあります。がんになる可能性があるものは初期の段階で治療を行うことで、大腸がんの予防が可能です。大腸ポリープは早期発見と適切な治療が重要になります。


この記事では、大腸ポリープの検査にはどのような種類があるのか、またどのくらいの頻度で検査を受けるべきかについて、わかりやすく説明します。健康管理の一環として、大腸ポリープの検査についての知識を深めましょう。


大腸ポリープの検査


  • ・便潜血検査

  • ・注腸検査

  • ・大腸内視鏡検査

  • ・大腸CT検査

  • ・大腸カプセル内視鏡検査


大腸ポリープの検査にはいくつかの方法があり、症状やリスクに応じて適切な検査が選ばれます。


便潜血検査


健康診断で行われる検査です。これは、便に血液が混ざっているかどうかを調べます。これは2回行い、1回でも陽性反応が出た場合、その血液の原因が何かを調べるために、さらに詳しい検査が必要です。


注腸検査


これは、肛門からバリウムという造影剤を入れて、大腸の形をX線で撮影する検査です。


大腸内視鏡検査


細長いカメラを使って大腸の中を直接見る検査です。この検査では、ポリープが見つかった場合、その場で一部を取ったり、ポリープを切除することもできます。


大腸CT検査、MRI検査


大腸CT検査では、下剤を飲んで大腸をきれいにした後、炭酸ガスで大腸を膨らませてCTスキャンを行います。また、MRIで調べる方法もあります。これらの検査は、肛門から内視鏡を挿入する必要がないため、負担が少ないですが、病変の組織を採取したり治療を行うためには、再度内視鏡検査が必要になることがあります。


大腸カプセル内視鏡検査


大腸カプセル内視鏡検査では、カプセル型のカメラを飲み込み、大腸の内部を撮影します。この検査は、従来の内視鏡検査が難しい方に適しています。たとえば、大腸内視鏡の挿入が困難な方や、過去にお腹の手術を受けたことがある方、慢性便秘症の方などが対象です。ただし、カプセル内視鏡では組織の一部を採取したり、治療を行うことはできません。


検査の頻度は?


40歳以上の方は年に一度の便潜血検査を続けることが推奨されています。また、2020年に発表された日本消化器内視鏡学会のガイドラインによると、昨年大腸内視鏡検査を受けた方の中で、今年も受ける必要があるのは以下のようなケースです。


  • ・大腸がんの治療を受けた場合

  • ・10個以上のポリープを切除した場合

  • ・20mm以上の大きなポリープを切除した場合


これらに該当しない場合は、連続で大腸内視鏡検査を受ける必要性は低いとされています。


また、特に異常がない場合は、次の大腸内視鏡検査は5年後でも問題ないとされています。大腸ポリープの治療を受けた場合、再度検査を受ける必要があるかどうかは、切除したポリープの数や大きさによります。


たとえば、小さなポリープを1〜2個切除しただけであれば3〜5年後で、3〜9個の切除は3年後に再度検査を受けるようにしましょう。


日本消化器内視鏡学会



当院の大腸内視鏡検査


もし大腸ポリープが見つかった場合、基本的にはその場で日帰りでの切除が可能です。入院の必要はありません。特徴は以下の4つです。


細い内視鏡カメラ


検査に使用する内視鏡は、最新のズーム機能付き細径内視鏡です。これは、従来のものよりも細く柔らかいため、身体への負担が少なくなります。また、ハイビジョン対応で微細な血管や粘膜の模様まで観察できるため、より正確な診断が可能です。


下剤を選べる


当院では、好みに応じて2種類の下剤を用意しています。


・モビプレップ

味が少し濃いですが洗浄力が高く、当日の朝に飲むことで準備が完了します。


・ピコプレップ

オレンジ風味で飲みやすく、前日の夜と当日の朝に分けて飲むタイプです。


鎮静・鎮痛・鎮痙剤を使用


検査中の痛みや不快感を最小限にするために、鎮静剤や鎮痛剤を使用します。これにより、快適に検査を受けられます。鎮静剤を使用した場合は、検査後1時間ほどの休息と、その日は車の運転を控えてください。


炭酸ガス送気システム


検査中に使用するガスは二酸化炭素です。通常の空気よりも吸収が早いため、検査中や検査後のお腹の張りが軽減されます。


まとめ


大腸ポリープは、早期発見と適切な治療が重要です。大腸内視鏡検査や便潜血検査など、さまざまな検査方法がありますが、症状やリスクに応じて適切な検査を選びましょう。


当院では、患者さまの負担を軽減するための最新の設備と技術を用いて、安心して検査を受けていただけるよう努めています。検査後のフォローアップも含め、健康管理をしっかりとサポートいたしますので、気になる症状がある場合や検査の必要性を感じた場合は、ぜひご相談ください。



テラッセ納屋橋ファミリークリニック
医師
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