マンジャロで痩せないのはなぜ? 効果が出ない原因と見直すべきポイント|テラッセ納屋橋ファミリークリニック|名古屋市中区栄・伏見駅の内科・消化器内科・皮膚科

伏見駅7番出口より徒歩6分
〒460-0008
名古屋市中区栄一丁目2番3号プラウドタワー名古屋栄201

ブログ BLOG

マンジャロで痩せないのはなぜ? 効果が出ない原因と見直すべきポイント


マンジャロを始めたのに「痩せない」「効果ない」「効かない」と感じていませんか。SNSや口コミでは劇的な変化が語られがちですが、実際の体重変化は人それぞれです。薬の特性に加えて、多くの要素が結果に影響します。


今回は、マンジャロの“本来の働き”をわかりやすく整理しながら、効果が出にくい主な理由と、今日から見直せる現実的なポイントを解説します。原因をひとつずつ丁寧にほどいていきましょう。


■マンジャロを使ってるのに痩せない?実はよくある悩みです

まずは仕組みを正しく理解し、何を見直せばよいかを順序立てて確認していきましょう。


◎まず知っておきたい、マンジャロの本当の効果とは

マンジャロはGIP/GLP-1受容体に作用し、脳の食欲シグナルを調整して摂取エネルギーを自然に減らし、胃から腸への内容物の移動をゆるやかにして満腹感を保ちやすくします。いわゆる“脂肪を直接燃やす薬”ではなく、食事行動を整えやすくする治療です。


◎期待しすぎていませんか?効果の現れ方は人それぞれ

開始直後の低用量期間は、副作用を抑えるために穏やかな設定です。目に見える変化には数週間〜数ヶ月を要することがあります。開始時の体重・BMI、食事・運動・睡眠、併用薬、基礎疾患などでスピードも幅も変わります。


■マンジャロが効かない理由、もしかしてこれかも?

「痩せない」「効果ない」と感じる時、多くは薬そのものより“周辺条件”に原因があります。


◎体重が減りにくいのは、BMIが原因かもしれません

もともと痩せ型〜標準体重に近い方は、落ち幅が小さく見えやすいものです。減量幅は開始時体重が大きいほど出やすい傾向があるため、BMIが低い場合は「効きにくい」と感じることがあります。


◎マンジャロを「痩せ薬」だと思っていませんか?

マンジャロは“痩せさせる”薬ではなく“痩せやすく整える”薬です。食欲は落ちても、摂取カロリーが消費を上回れば効果は出にくくなります。


◎食欲は抑えられても、食べているものが太りやすい?

量が減っても、甘い飲み物や菓子、揚げ物、深夜の間食が続けば、総摂取カロリーは高止まりしがちです。液体カロリーや“つまみ食い”は見落としやすい落とし穴になります。


◎動かない生活が、マンジャロの効果を打ち消しているかも

座位時間が長い、歩数が少ない、筋トレゼロ…こうした生活は消費エネルギーを下げ、体重の落ちにくさを招きます。食行動が整っても、活動量が極端に少ないと体重は動きづらくなります。


◎まだ始めたばかり?効果が出るまでには時間がかかります

開始後まもない低用量期は変化が緩やかです。数週間〜数ヶ月のスパンで変化を見ます。短期のデータに振り回されず、最低でも数週単位の推移で評価しましょう。


◎少なすぎる?多すぎる?あなたに合っていない用量の可能性

通常は週1回2.5mgから開始し、体調をみながら段階的に増量します。効果が乏しい場合でも自己判断での増減は禁物です。医師と相談して調整しましょう。


◎マンジャロが効きにくい体質の方もいます

遺伝的背景やホルモン環境、併用薬などが体重変化に影響することがあります。甲状腺機能低下症や睡眠障害など、別の原因が隠れている場合も医師の評価が役立ちます。


■マンジャロの効果を引き出せる方はここが違う

同じ薬でも、成果が出る人は“小さな工夫”を積み重ねています。劇的なことより、続けられる工夫が鍵です。


◎「痩せる薬」じゃなく「痩せるきっかけ」として使う意識

注射で食欲が落ちた“今”は、習慣を組み替える好機です。食事のリズム、買い置き、外食の選び方、就寝時刻など、現実的に続けられる行動から整えていきしょう。


◎「何を食べるか」が体重のカギ。栄養バランスの見直しを

主食は精製度の低いものを適量にし、毎食でたんぱく質源を確保し、野菜・きのこ・海藻でかさ増しをしてみましょう。甘い飲料やアルコールは“日常”から“たまに”へ。食事記録をつけると無自覚なカロリー源に気づけるかもしれません。


◎「ちょっとだけの運動」が、効果を大きく変える

1回30分の完璧な運動より、1日合計20〜30分の“こま切れ”活動が続きやすく、消費も積み上がります。速歩、階段、こまめな立ち上がりに加え、週2〜3回の自重筋トレで“落としにくい停滞期”を越えやすくなります。


◎「たっぷり寝る」ことも、ダイエットの一部です

睡眠不足は食欲を増やすホルモンのバランスを崩し、夜間のつまみ食いを誘発します。就寝・起床時刻をそろえ、寝る前のスマホとカフェインを控えるだけでも食欲コントロールが安定します。


◎ストレスがあると痩せない?ホルモンと心の関係

強いストレスは“甘いものを欲する”行動を後押しします。深呼吸や短い散歩、湯船、趣味の時間など、「緊張をほどく習慣」を毎日数分でも差し込むと、過食の波が和らぎます。


◎アルコールが効き目を邪魔している可能性も

お酒は液体カロリーに加えて食欲のブレーキを外しがち。飲むなら量を決め、週の“休肝日”を作る、食事とともにゆっくり飲む、といったルール化が役立ちます。


■マンジャロで痩せないと悩む前に“原因”を明確に

「効かない」と焦るより、“手順と環境”を整える方が近道です。その方が安全性も担保されます。自己判断での増量や中止は避け、迷ったらお気軽にご相談ください。薬の力を“きっかけ”に、無理のない生活改善を積み上げれば、体重は時間をかけて着実に動き出していくでしょう。


テラッセ納屋橋ファミリークリニック
医師
⇒院長の経歴はこちら