併用はだめ? リベルサスやマンジャロが処方できない人・注意が必要な人について|テラッセ納屋橋ファミリークリニック|名古屋市中区栄・伏見駅の内科・消化器内科・皮膚科

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併用はだめ? リベルサスやマンジャロが処方できない人・注意が必要な人について


「マンジャロって他の薬と一緒に使っても大丈夫?」「リベルサスを飲めない人ってどんな人?」そんな疑問を持ったことはありませんか?


最近注目されているマンジャロやリベルサスですが、誰にでも使えるわけではありません。


今回は、マンジャロ・リベルサスの併用に注意が必要な薬や、使えないケースをやさしく解説していきます。「自分に合うのかどうか」気になる方は、ぜひ参考にしてください。


■マンジャロやリベルサス、こんな人は使えないかも

「マンジャロ」や「リベルサス」。血糖値を下げるだけでなく、体重も落ちやすくなる効果が期待でき、ダイエット目的で相談される方も増えています。しかし、誰でも安心して使えるわけではありません。


実は「使ってはいけない人」や「注意が必要な人」がいるため、医師の判断に従いましょう。


◎「妊娠中」「授乳中」はどうしてダメなの?

妊娠中や授乳中の方には、原則使えません。動物実験では、赤ちゃんへの影響(奇形や妊娠初期の流産など)が確認されており、リスクを避けるためです。


※Sharath Kommu, Philip Whitfield|Semaglutide


「これから妊活を始める」「授乳が終わったら使いたい」といったタイミングの相談も、早めに医師にしておきましょう。


◎「1型糖尿病」ってなに?なぜ使えないの?

1型糖尿病は、体の中でインスリンがほとんど出なくなるタイプの糖尿病です。このタイプの方は、インスリン注射が必須になります。マンジャロやリベルサスは、あくまで「2型糖尿病」用なので、1型の治療には効果がありません。


◎急な入院や手術、薬が変わることもあるって本当?

高熱が出るような感染症や、手術前後などの緊急時は一時的に中止することもあります。医師に体調の変化や治療予定をしっかり伝えておくのが大切です。


■リベルサスとマンジャロ、他の薬と一緒に使ってもいいの?

普段飲んでいる薬があると、「これって一緒に使って大丈夫?」と不安になりますよね。他の糖尿病の薬やダイエット薬と一緒に使うときには、いくつか注意点があります。


◎「一緒に飲まないで!」って言われる薬があるの?

代表的なのは「DPP-4阻害薬」と呼ばれる糖尿病治療薬です(例:ジャヌビア、グラクティブなど)。リベルサスやマンジャロもGLP-1というホルモンに働きかける薬なので、効果や副作用が不安定になってしまう可能性があります。


また、経口避妊薬やワルファリンとの併用にも注意しましょう。経口避妊薬と併用すると避妊効果が弱まる可能性があります。また、抗凝固薬であるワルファリン(クマリン系薬剤)との併用では、薬の作用に影響が出る可能性があります。


◎血糖値の薬と組み合わせると、危ないの?

スルホニルウレア剤(例:アマリール、グリミクロン)やインスリンなどと一緒に使うと、血糖が下がりすぎて低血糖になることがあります。手足の震え、冷や汗、動悸などが出るかもしれません。運転中や高所での作業中に起こると危険です。


医師から「今飲んでる薬を減らしますね」と言われたら、それは副作用を避けるための対策です。自己判断で薬をやめたり追加したりしないようにしましょう。


◎他の“やせ薬”とダブル使いはOK?

ゼップバウンドやウゴービといった「同じ成分・似た作用」の薬との併用はやめましょう。マンジャロ=チルゼパチド、リベルサス=セマグルチドというように、それぞれ同じ成分を含む製品が他にもあります。

「名前が違っても成分が同じ」ことがあるので、自分で判断せず、医師に確認しましょう。


■マンジャロ・リベルサスを始める前に気をつけたいこと

「飲み始めたら安心」ではなく、「飲み始める前にチェック」しておきたいポイントがあります。


◎「お腹が弱い」「ふらつきやすい」そんな人は注意

お腹に関する副作用(吐き気、下痢、便秘など)が現れることがある薬です。また、体重減少や血糖低下によって、ふらつきやめまいを感じるかもしれません。胃腸の病気がある方や、もともと体力に不安がある方は慎重に使う必要があります。


◎「ごはん抜き」や「激しい運動」が多いと危ないかも

ご飯を抜いて薬だけ飲むと、低血糖になることもあります。「仕事柄、食事のタイミングがバラバラ」「週末は運動している」など、生活スタイルによっては、低血糖を防ぐ工夫が必要です。


◎「やせすぎ」や「高齢の方」はどうなの?

マンジャロやリベルサスは、体重が落ちやすい薬です。すでに痩せ型の人や高齢の方では、筋肉量が落ちたり、フラフラしたりすることもあります。「痩せたいけど、健康も大事」です。そのバランスをしっかり考えて、医師と相談しましょう。


■薬で体調が変わる?事故やトラブルを防ぐために知っておこう

薬の副作用で起こる体調の変化は、早めに気づけばしっかり対処できます。


◎「フラッとするかも?」運転や仕事での注意点

低血糖が起きると、急に目の前が真っ白になったり、手が震えたりすることがあります。

車の運転中や機械を使う仕事、高所作業などは特に注意が必要です。


もし症状が出たら、すぐにブドウ糖やジュースなど糖分をとることが大切です。運転前は体調チェックを忘れないようにしましょう。


◎「なんか変だな」と思ったら

以下のような症状が出たら、放置せずすぐ医師に相談してください。


  • 強い吐き気や腹痛(膵炎の可能性)

  • フラフラする、意識がぼんやりする(低血糖の可能性)

  • 黄疸や腹部の強い痛み(胆のうのトラブル)


■「私にも合う?」「副作用が心配…」そんな方へ

マンジャロやリベルサスは、糖尿病の治療やダイエットに役立つ一方で、「使えない方」や「注意が必要な方」もいます。不安がある方は、自己判断せずにかかりつけの医師にしっかり相談してください。


当院は、月間200件以上のダイエット治療実績があります(※2017年~現在)。一人ひとりのお悩みに丁寧に向き合い、リベルサスやマンジャロの適正使用をサポートします。「別の薬を飲んでるけど大丈夫?」「私には使えるの?」という不安も、まずはご相談ください。



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