大腸ポリープ、大腸内視鏡検査の下剤について|種類・つらさ・必要性|テラッセ納屋橋ファミリークリニック|名古屋市中区栄・伏見駅の内科・消化器内科・皮膚科

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大腸ポリープ、大腸内視鏡検査の下剤について|種類・つらさ・必要性


大腸内視鏡検査の際は、正確に腸内の様子を確認するために下剤を飲んで大腸を空っぽにする必要があります。ただし、その服用がつらいと感じるかたもたくさんいらっしゃると思います。一度辛い経験をすると「もう検査は受けたくない」と思ってしまう場合もあるでしょう。


この記事では、多くのかたが「つらい」と感じる理由や下剤が必要な理由、下剤の種類などについて解説します。最後に、下剤のつらさを和らげる工夫も紹介するので、大腸内視鏡検査を検討しているかたはぜひ参考にしてください。


■大腸内視鏡検査で使用する下剤の種類 

  • モビプレップ

  • ピコプレップ

  • ニフレック

  • サルプレップ

  • マグコロールP

  • ビジクリア


大腸内視鏡検査で使用される下剤にはいくつかの種類があり、それぞれ特徴や服用方法が異なります。当院では「モビプレップ」「ピコプレップ」を使用しています。


◎モビプレップ

従来に比べて、少ない服用量で腸内の洗浄力が高い検査用の下剤です。薬剤の服用と適切な水分摂取を組み合わせることで、通常よりも半分程度の量で腸をきれいにできます。味わいにやや塩分を感じる場合があります。


◎ピコプレップ

下剤そのものの服用量が少ないうえに、オレンジジュースのような風味があるため比較的飲みやすいのが特徴です。ただし、洗浄効果を高めるためには、前日の夜と当日の朝の2回に分けて服用します。


◎ニフレック

腸内の洗浄力が高い下剤です。粉末を水に溶かして服用し、比較的多めの量を飲む必要があります。服用方法自体は、比較的シンプルです。一方で、レモン風味の独特な味があるため、飲みづらさを感じるかたもいます。


◎サルプレップ

最大でペットボトル2本(合計960mL)をそのまま飲むことで大腸を洗浄できる下剤です。ペットボトル入りのため、初めてのかたでも手間なく使用できます。服用時には、薬剤に加えておおよそ倍の量の水分を摂取することがポイントです。マグネシウムを含むため、腎機能に問題がある場合は注意しましょう。


◎マグコロールP

スポーツドリンクに近い味で、比較的飲みやすいのが特徴です。甘みが強いため、好みによっては飲みにくい場合があります。腸内に胆汁が残りやすく、検査時に黄色い粘液が見られることがあります。特に便秘がちのかたは、腸内が十分にきれいにならない場合があるため、注意してください。


◎ビジクリア(錠剤タイプ)

錠剤タイプのため、液体の下剤が苦手なかたに適しています。水やお茶、麦茶、ウーロン茶、紅茶(糖分が含まれていないもの)と一緒に飲むことが可能です。ただし、錠剤が比較的大きいため、人によっては飲みにくさを感じることがあります。


■大腸内視鏡検査で下剤が「つらい」とされる理由 

  • 液体を飲む必要がある

  • 味が飲みにくい

  • 何度もトイレに行かなければいけない

  • 体調に影響が出る


検査前には約2リットルも下剤を飲む必要があり、特に初めてのかたにとっては負担が大きく感じるかもしれません。 さらに、下剤にはさまざまな風味があるもの、成分特有の苦味や後味があり、飲みづらいと感じることがあります。


飲んだ後は1時間ほどで排便が始まり、5〜10回程度トイレに行かないといけません。 外出前に飲む場合、移動中にトイレの心配や、排便による肛門のヒリヒリ感が負担になることもあります。


下剤の影響で腹痛や吐き気が起こることもあり、過去に下剤で辛い経験があるかたは不安を感じることがあるでしょう。


■大腸内視鏡検査で下剤が必要な理由 

大腸内視鏡検査では、肛門からスコープを挿入し、大腸の内部を直接観察します。下剤を服用せずに検査を行うと腸内に便が残り視界が妨げられてしまい、検査を十分に行うことができません。小さな病変を見逃す可能性があり、大腸がんの早期発見が遅れるリスクが高まります。


また、検査中にポリープを切除した場合、腸内に残った便が原因で炎症を引き起こすこともあります。下剤を服用し、大腸をしっかり洗浄したうえで検査を受けることが、正確な診断と安全な処置につながるのです。


■下剤を内服するつらさを軽減する方法

大腸内視鏡検査のために服用する下剤は、いくつかの工夫を取り入れることで飲みやすくなるかもしれません。以下の方法を試して、できるだけ負担を軽減しましょう。


◎自分に合った下剤を選ぶ

下剤はさまざまな種類があり、医院によって対応している下剤も異なります。事前に医師と相談し、服用方法のアドバイスを受けたりすることで、負担を軽減できる可能性があります。


◎下剤を冷やして飲む

冷やして飲むことで風味が和らぎ、比較的飲みやすくなります。ただし、過度に冷やしすぎると体調に影響を与えることもあるため、注意してください。


◎飲み方を工夫する

ストローを使用することで、下剤を喉の奥へ直接送り込むことができ、口の中に広がる味を抑えることができるかもしれません。ゆっくりと味わうのではなく、「ゴクゴク」と勢いよく飲みましょう。また、鼻をつまんで飲むと味を感じにくくなるため、飲みやすくなるかもしれません。


◎味を工夫する

下剤の種類によっては、薄めたスポーツドリンクやお茶と交互に飲むことが許可されている場合があります。後味が気になる場合は、苦みのある緑茶系のお茶を少量飲むとよいでしょう。また、ノンシュガーの飴をなめるのも一つの方法です。


■まとめ

大腸内視鏡検査の精度を高めるには、下剤を使って腸内をしっかりと洗浄する工程が欠かせません。現在は複数のタイプの下剤が選べるようになり、飲み方を工夫することで負担を減らせる場合もあります。


当院では「モビプレップ」「ピコプレップ」を使用しています。もし下剤の服用に不安がある場合は、気軽にご相談ください。


テラッセ納屋橋ファミリークリニック
医師
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