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腸内フローラとは?バランスの乱れが大腸ポリープに繋がることもあるって本当?


「最近、なんだかお腹の調子がすっきりしない…」

「テレビやSNSで『腸内フローラ』ってよく聞くけれど、結局なに?」


そんな疑問を持っていませんか?

お腹の張りや便秘、下痢といった日常的な悩みから、大腸ポリープなどの病気まで、私たちの腸の中にいる「菌」たちが深く関わっていることが分かってきています。


今回は、知っているようで知らない腸内フローラ、それが乱れるとどうなるのか、そして大腸ポリープとの関係について、分かりやすく解説します。


■よく聞く「腸内フローラ」、実はどんなもの?

腸内フローラの基本と、腸の中で菌たちがどんな働きをしているのかを見ていきましょう。


◎腸の中は、たくさんの菌が暮らす小さな社会

私たちの腸内には、数百種類・数十兆個もの「腸内細菌」が住んでいます。


菌が種類ごとにグループを作り、腸の壁にびっしり張り付く様子が、お花畑(英語でflora=フローラ)のように見えることから、「腸内フローラ(腸内細菌叢:ちょうないさいきんそう)」と呼ばれます。


彼らはただ腸の中にいるだけではありません。私たちが食べたものを栄養にして代謝を助けたり、外から入ってきた病原体から守ってくれたりと、健康を支える大切な役割を担っています。


◎善玉菌・悪玉菌・日和見菌の役割を簡単に説明

腸内フローラにいる菌たちは、大きく3つのグループに分けられます。よく「善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7」が理想のバランスの目安と言われます。


これはあくまでイメージですが、この「バランス」を保つことがお腹の平和にはとても重要です。


  • 善玉菌(ぜんだまきん)

    乳酸菌やビフィズス菌などが代表的です。腸の中を「弱酸性」に保つことで、悪玉菌が増えるのを抑え、お腹の環境を良くしてくれる頼もしい存在です。


  • 悪玉菌(あくだまきん)

    腸内で増えすぎると、腸内環境に負担をかけやすい菌のグループです。ただし、完全に「悪者」というわけではなく、増えすぎた時に悪さをしやすいという特徴があります。


  • 日和見菌(ひよりみきん)

    腸内で一番数が多いグループです。面白いことに彼らは「強い方の味方」をします。善玉菌が優勢ならおとなしくしていますが、悪玉菌が優勢になると一緒になって悪い働きをしてしまいます。


■「最近お腹の調子がいまいち…」は腸内環境のサインかも

腸内フローラのバランスが崩れると、便秘や下痢などの身近な不調につながることがあります。


◎便秘や下痢、張りやすさにも関わる

食生活の乱れやストレス、抗生物質の使用などで腸内フローラのバランスが崩れた状態を、専門用語で「ディスバイオシス」と呼びます。


このバランスが崩れると、まずは身近な症状として、便秘や下痢、お腹の張り、ガスの溜まりやすさといったトラブルが起こりやすくなります。


◎乱れが続くと、腸にとってよくない状態になりやすい

腸内フローラの乱れを放置すると、腸の粘膜を守るバリア機能が落ち、腸内に炎症が起きやすくなります。さらに免疫の調整もうまくいかなくなり、体全体に悪影響を与えることが近年の研究で分かってきています。


■腸内フローラの乱れは、大腸ポリープにもつながる?

まだ研究が進んでいる途中ですが、現在わかっていることを整理してご紹介します。


◎今わかっているのは“関係が注目されている”ということ

気になるのが、「腸内環境が悪いと、大腸ポリープができやすくなるの?」という疑問です。


現時点の医療では、「腸内フローラの乱れが、大腸ポリープの直接の『原因』である」と完全に断定することはまだできません。


しかし、大腸の前がん病変である「腺腫(ポリープの一種)」や大腸がんの方の腸内を調べると、特定の悪玉菌が増えているなど「腸内フローラのバランスが崩れていることが多い」という研究データが世界中で報告されており、深い関連があると考えられています。


◎食生活や生活習慣も、ポリープのリスクに関係する

実は、「大腸ポリープのリスクを高めるもの(過度な飲酒、赤肉や加工肉の食べすぎ、肥満、喫煙など)」は、同時に「腸内フローラのバランスを崩す原因」でもあります。


つまり、日頃の生活習慣の乱れが腸内環境を悪化させ、結果的にポリープができやすい腸の土台を作ってしまっている可能性があるのです。


■腸をいたわることは、将来の安心にもつながる

腸内環境を整えることは、毎日のお腹の調子を保つだけでなく、将来の病気予防を考えるうえでも大切です。気になる症状があるときや、検査を受ける目安についても確認しておきましょう。


◎症状が続くときは自己判断せず受診を

「たかが便秘」「いつもの下痢」と思っていても、それが長く続く場合や、便に血が混じるような時は、腸内環境の問題ではなく別の病気が隠れているサインかもしれません。自己判断せず、早めにご相談ください。


◎検診や内視鏡検査も、大切な予防のひとつ

日本では、40歳を過ぎたら年に1回の「便潜血検査(検便)」が推奨されています。また、大腸ポリープ(腺腫)を内視鏡検査で見つけて早めに切除することは、将来の大腸がん予防につながることが分かっています。


腸内フローラを整える毎日のケアと、定期的な検査。この両輪で、大切な腸の健康を守っていきましょう!



テラッセ納屋橋ファミリークリニック
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