大腸ポリープは、大腸の内側の表面にできる小さな膨らみです。多くの場合、無害で症状を引き起こすことはありません。しかし、ポリープが大きくなると出血を引き起こすことがあります。
なぜ、ポリープを取り除く必要があるのでしょうか。それは、ポリープの中には時間とともに大腸がんへと進行する可能性があるものが含まれているからです。ただし、大腸ポリープを切除した後は出血の可能性があります。そのため、消化しやすく刺激の少ない食事がおすすめです。
今回は、大腸ポリープの切除術後の食事について解説します。また、おすすめの食べ物や控えたほうがいい物など具体的な食材について紹介します。何を食べたら良いのか心配な場合は、この記事を参考にしてください。
大腸ポリープ切除後に食事に注意する理由
大腸ポリープの切除後は、食事がとても重要です。切除によって消化器官に負担がかかるため、適切な食事を心がけることがスムーズな回復につながります。手術で傷ついた大腸は、炎症を起こしやすい状態にあるため、消化に良い食べ物を選び栄養バランスを考えた食事をすることが大切です。
食事はただお腹を満たすだけでなく、手術後の身体を癒し健康を維持するためにも必要になります。つまり、食事は体を修復し、元気な状態を保つための大切なサポートなのです。
大腸ポリープ切除後におすすめの食べもの
大腸ポリープ切除を受けた後、お腹の中はまだ敏感です。そのため、消化しやすい食べ物を選ぶことが大腸の回復を助けます。
消化しやすい食べ物とは、胃や腸に優しく柔らかくて栄養価の高いものです。これらは身体に負担をかけず、効率的に栄養を吸収するのに役立ちます。このような食品を意識して選ぶことが、大腸の健康を取り戻すため重要です。
最初にいきなり食べるのではなく、まずは水分を少し摂ってみて問題なければ消化しやすい食べものを摂ってみましょう。
最初の3日間の食事
最初の数日間は、消化に良いものを選びましょう。始めは、ゼリーやヨーグルトのような柔らかくて流れるような食べ物からスタートします。次に、おかゆや柔らかいパンなど、少しずつ固形の食べ物に移行していくのが良いでしょう。
食事に野菜を取り入れる時は、生のものは避けしっかりと加熱してください。肉類は、脂肪が少なく、よく火が通ったものを選びます。魚は、白身魚やはんぺんのように加熱処理されたものが適しています。果物については、バナナやリンゴ、モモ、缶詰の果物など消化しやすい種類を選びましょう。また、乳製品や卵も加熱してあれば大丈夫です。
摂取量は普段の半分程度にしておきましょう。
術後4~7日の食事
徐々に通常の食事に戻していきます。量は急激には増やさず、徐々に増やしていきましょう。この際も、刺激の強いものは避けるようにしてください。
消化を助ける食事の例
- ・おかゆ
- ・スープ
- ・ポタージュ
- ・蒸し野菜
- ・素うどん
- ・豆腐
- ・低脂肪ヨーグルト
大腸ポリープ切除後に避けた方がよい食べもの
大腸ポリープの手術を受けた後は、お腹に負担がかかるものは1週間程度は避けてください。特に、繊維が豊富な食品は避けてください。
- ・アルコール、コーヒー、炭酸飲料
- ・香辛料
- ・揚げ物
- ・生野菜、果物
- ・海藻類、豆類
- ・チョコレート、ケーキ
- ・ラーメン、カレー
脂っこい食べ物や辛いスパイスも、お腹に負担をかけるので控えめにしましょう。アルコールは出血を引き起こすリスクがあるため、しばらくの間は飲まないようにしてください。
まとめ
大腸ポリープ切除後は、腸が敏感な状態にあり出血する可能性があります。そのため、消化に良く刺激の少ない食べものを摂るようにしてください。
切除したポリープの大きさや深さなどによって食事の制約や内容が異なります。食事の内容や運動、仕事の内容は執刀医や主治医に確認しましょう。