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大腸ポリープの原因とは?できやすい人などについて解説

2024年8月29日


大腸ポリープという言葉を、誰もが一度は耳にしたことがあるかもしれません。大腸ポリープとは、大腸の内側の壁にできる小さな突起物のことで、イメージとしては「いぼ」のようなものです。大腸ポリープは、初期には症状がありません。しかし、種類やサイズによって、大腸がんになる可能性があるものと、そうでないものがあります。


この大腸ポリープは、一体何が原因でできるのでしょうか?そして、どのような方にできやすい傾向があるのでしょうか?この記事では、大腸ポリープのできやすい人はどのような特徴があるか解説します。先天的な原因から、日頃の生活などの後天的な原因まで紹介するので、参考にしてください。


大腸ポリープの先天的な原因「遺伝」 


大腸がんや大腸ポリープの原因には、遺伝的な要因が関係していることがあります。家族や血縁者に大腸がんや大腸ポリープの診断を受けた方がいる場合には、リスクが2〜3倍高くなると言われています。


特に注意が必要なのは、家族性腺腫性ポリポーシスという遺伝性のポリープです。これは大腸に多くの腺腫ができる遺伝性の病気で、放置するとほぼ確実に大腸がんになると言われています。また、大腸がんにならなくても、他の臓器に腫瘍やその他の病変が発生するリスクもあります。


家族の方や血縁者に大腸ポリープの方がいる場合、定期的に大腸カメラの検査を受けることがおすすめです。


大腸ポリープの後天的な原因「生活習慣」と「年齢」


ポリープができる原因は、遺伝子の異常だけではありません。遺伝子の異常に加えて、外部からの影響もある程度あると考えられています。


生活習慣 


大腸ポリープができる原因として、食生活の欧米化が大きな要因となっています。日本人の食事が動物性たんぱく質や脂質の多いものに変わるにつれ、大腸ポリープができる人が増えています。特に赤身の肉や加工肉を多く摂ると、大腸がんや大腸ポリープのリスクが高まるため、適度な量に抑えることが重要です。


また、糖分の摂り過ぎや食物繊維の不足により、便秘がちになると腸内に便が長く留まり、大腸に負担がかかります。これも大腸ポリープの原因となるため、バランスの良い食事を心がけましょう。肥満、過度のアルコール摂取、喫煙もリスクを高めることがわかっています。


年齢


大腸ポリープの後天的な原因には、年齢もあります。40歳を過ぎると発症しやすくなり、年齢が高くなるほどそのリスクが増します。


病気


大腸ポリープには、「腫瘍性ポリープ」と「非腫瘍性ポリープ」があり、非腫瘍性ポリープには、炎症性ポリープや過形成性ポリープに分けられます。


過形成性ポリープは加齢とともに多くの人に見られるもので、正常な細胞が集まってできたイボのようなものです。


炎症性ポリープは、潰瘍性大腸炎やクローン病などの腸の炎症性疾患や感染症によって、腸に強い炎症が起こった後に形成されます。非腫瘍性ポリープは、基本的に放置しても大腸がんになることはほとんどありません。


大腸ポリープができやすい人の特徴 


大腸ポリープの発生には、年齢、遺伝、生活習慣が影響します。しかし、特定の食べ物や行動が直接的に大腸ポリープを引き起こすわけではありません。あくまで、ポリープができやすくなるリスク要因になります。


  • 年齢50歳以上
  • 大腸がん、大腸ポリープの家族歴
  • 過量のアルコール摂取
  • 赤身肉や加工肉の摂取
  • 肥満
  • 喫煙

適度な運動は、大腸ポリープの予防が期待できます。また、食物繊維や野菜を摂る習慣の方は発症のリスクが低いとされています。ただし、食物繊維や野菜を摂ることで、発生率が下がるかどうかは科学的に証明されていません。


まとめ


大腸ポリープは、遺伝や生活習慣、年齢などがリスク要因です。ただし、リスクはあっても必ず発症するわけではありません。適度な運動やバランスの取れた食事を心がけることで、予防に努めましょう。


大腸ポリープは、基本的に自覚症状がありません。そのため、定期的な検査が早期発見に役立ちます。大腸ポリープが出来ていないか気になる方は、医師に相談してみてください。


テラッセ納屋橋ファミリークリニック
医師
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